血のサラサラは3種類
心筋梗塞、脳梗塞、心房細動(心原性脳梗塞の原因となる不整脈)などの疾患で循環器外来に通院されている患者さんは「血のサラサラの薬」を内服していることが多いです。これらの疾患は血管に血の塊が詰まる病気なので、血がかたまりずらくする薬が必要だからです。2種類以上内服されていることも珍しくなく、よく「こんなに血のサラサラの薬を内服していていいんですか」と聞かれます。血のサラサラの薬は3種類あります(注意:あくまで簡単に説明するためにです)。
種類 | 一般名 | 適応疾患 |
抗血小板剤 | アスピリン, クロピドグレル, プラスグレルなど | 冠動脈ステント留置後, 脳梗塞 |
ワーファリン | ワーファリン | 心房細動, 深部静脈血栓症 |
直接経口抗凝固薬(DOAC) | エドキサバン, ダビガトランなど | 心房細動, 深部静脈血栓症 |
納豆を食べられないのはワーファリン
納豆が食べられないのはワーファリンという薬です。ワーファリンは肝臓でビタミンK依存性凝固因子の生成を阻害することで抗凝固作用を発揮します。もっと簡単にいうと「ビタミンKを邪魔して、血の固まる物質を作れなくする」ということです。納豆はビタミンKを豊富に含みますので、ワーファリンが効かなくなってしまいます。他にも緑黄色野菜もビタミンKを含むのですが殊に納豆は1パックでも食べるとかなり長い期間ワーファリンが効かなくなることもあるそうで、納豆の摂取については厳しく控えるように指導されます。
ワーファリン以外は納豆たべてOKですか?
抗血小板剤と直接経口抗凝固薬はビタミンKを邪魔するわけでないので、特に問題ありません。余談になりますが、ワーファリンは抗生剤の影響も受けるので、かかりつけ医以外で抗生剤を処方される場合はワーファリン内服中であることを申し出ると良いでしょう。
納豆をたべてはいけない血のサラサラの薬は
ワーファリンです。
それ以外の抗血小板剤や直接経口抗凝固薬は問題ありません。
コメント
コメント一覧 (2件)
冠動脈にステントが留置されています。アピキサバン錠が処方されて毎朝夕飲んでいます。
納豆を毎夕1パック食べています。お陰で8年経過健康です。
コメントありがとうございます。納豆食べられる抗凝固薬はありがたいですよね。